自然の移ろい、歴史の重みを感じながら…
~ あるウオーカーの越前横断記 ~ ( その3 )
1昨年の「若越縦断300キロウオーク」を完歩して、すごい感動と思い出が出来ました。これが<越前を横断してみよう>との思いに結び付きました。そして、この気持ちを即刻、結実しようと昨年春、農作業やいろんな行事の合間をぬって一人で歩き始めました。
またまた、歩きながら福井の自然のすばらしさ、歴史の重さがひしひしと体にしみついてきました。思い切って歩いてよかった! これが実感です。以下は梅浦~油坂峠、延べ6日間、115キロの<ウオーキングダイアリー>です。
( 鯖江市・加藤 忠 )
10月28日(金) 今回、県協会員の田中冨美夫氏(鯖江市)が同行することになった。2人とも入っている「さばえ年金ウオーキングクラブ」の例会での話から賛同してもらった。
JR越前花堂6時38分発で越前大野に7時30分に着き、都合よく鳩ケ湯行きのバスがあり7時55分に唯野下車。熊よけの鈴をつけストックを持って8時にスタート。
すぐ美濃街道は上り坂となる。右には小荒島岳が、左下は九頭龍川の流れが見え、岩礁、対岸の景色など景観甚だ良好。スノーゼットも次々と続く。西勝原発電所、勝原スキー場入り口などを経て馬返トンネルを抜ける。ここの標高335M。歩き始めて1時間半。左下の仏原ダム湖に沿って歩いたところで、田中氏の提案でわき道に入り約10分登って「仏御前の滝」を見る。
国道に戻り琴洞橋を渡ると、川も道も大きく蛇行し、スノーゲートやトンネルも多い。トンネル内の歩行は要注意。湯上発電所近くの橋を渡ると国道は川の右岸に廻る。素晴らしい景観が続くが、各所に点在する名所の紅葉は少し早かった(今年は遅い感じ)。雑木に楢枯れ現象も。多少疲れが出てきたのか小休止が多くなる。私より10歳ほど?若い田中氏は元気がいい。車に注意を払いながらも会話は弾む。
道はついに旧和泉村に入る。11時30分、平成の湯ホテルフレアールに到着。入り口への通路の石段に腰下ろしオニギリの昼食。3個はスルリと胃袋に。今日の弁当は特にうまい!
午後はJRダイヤも考慮して、約7K先の九頭龍湖駅まで行くことにする。正午、出発。蛇行する道を越前下山駅を経て谷戸橋を渡り板倉の集落に入る。対岸の山斜面に九頭竜スキー場が見える。また近く開催の九頭竜紅葉祭りのイベント会場を川向こうに見ながら午後2時、朝日集落に到着。JRの終着駅「九頭竜湖」に少し戻る。今日の行程20K。
(つづく)
(いよいよ最終回は九頭竜湖駅から油坂峠のフィニッシュまでです)。